漢方薬や生薬の疑問・質問
漢方薬や生薬に関して、たまに聞く疑問・質問を書いてみました。
漢方薬や生薬の疑問・質問
1.漢方薬の中にショウガ(生姜)が入っていますが、ショウガは薬なのですか?
A:例えば、ショウガ(生姜)は普通にスーパーで買って食べる分には食品ですよね。しかし、製薬メーカーが、いろいろな試験、検査をすれば、漢方薬の原料である生薬となることができます。同じ植物でも、法的に食品であったり、薬であったりすることがあります。
ヨモギも、普通に畑の畔なんかに生えているものをつんできたものは食品でしょうし、漢方薬に入っている艾葉(ヨモギの事)は生薬です。探せばいろいろありそうです。
2.「食間」や「食前」に飲むように指示されます。なぜですか?
A:一般に漢方薬は空腹時に飲むと吸収が良いとされているので、「食間」や「食前」の指示で出される事が多いです。しかし、飲み忘れたりした時は、食後になっても良いと思います。飲まないよりは、飲んだ方が良いです。
ちなみに「食間」は食後2時間後くらいの事です。
3.原料の生薬は農薬を使っていますか?
A:生薬の多くは中国からの輸入が多いのですが、輸入する際に、各メーカーが農薬の残留試験などを行っているはずです。国内で流通している分に関しては、安心して使って良いと思います。しかし、個人輸入で購入したり、海外旅行先で購入したりした場合は、分かりませんので、注意して下さい。
4.漢方薬と民間薬の違いは何ですか?
A:漢方薬は、厚生労働省が認めた294処方の事を指し、多くは複数の生薬が混合された状態のものです。例外はあります。また、294処方以外に、生薬から構成されている医薬品は生薬製剤と言われます。
民間薬は、薬とついていますが、医薬品としては認められておらず、多くは単味で、ゲンノショウコや、ドクダミ、クコ等を自分の判断で飲むという感じです。古くから言い伝えられてきた健康茶というイメージで良いのではないでしょうか。
5.漢方薬の味や匂いは一定ですか?
A:漢方薬の原料の生薬は動植物や鉱物です。生薬の育った時期の自然環境によって味、匂いは左右される可能性は否定できません。
6.漢方薬を煎じるときは、何を使うと良いですか?
A:煎じる時は、土瓶、耐熱ガラス製のもの、ステンレス製のもの等が良いとされています。鉄、銅、アルミは、生薬の成分と反応する可能性があり、避けた方が良いようです。最近は、「漢方煎じ器 文火楽々」など煎じる機械も売られています。